当手術室は整形外科分野の入院・外来を含めた全身麻酔・腰椎麻酔・局所麻酔の手術を行っております。
年間手術件数は500件以上となっており、人工関節手術の他、骨折に対する骨接合術、関節鏡手術、脊椎手術等、多岐に渡って整形外科分野全般の手術を行っております。
手術室は4Fフロアに位置され、手術室1と手術室2の二部屋を稼働させて行っております。
整形外科領域のため、HEPAフィルターを介したクリーンルームでの手術に加え、当院では、医療用空気浄化システムを使用するなど、より清潔な環境下での手術を行っております。
手術を受けることは、ほとんどの患者様にとって未知で不安なものです。
患者様やその家族が、安心して満足のいく手術を受けられるように、個別性のある医療を提供するよう日々努力しております。
また当院では、患者様が安心して手術が受けられるように手術室スタッフが術前・術後の訪問を実施し、手術の流れの説明や疑問にお答えいたします。
BGMの希望、アレルギーの不安、身体の不安など、何かありましたら術前訪問の際にお気軽に声をおかけ下さい。
①人工関節センターとしての実践
人工関節センターの一員として、術前に患者様のADLや適したインプラント等、医師や各種医療メーカーと協働し、適切な手術準備を行います。
手術中は、安全な麻酔、熟練した器械出し看護や外回り看護を実践し、円滑な人工関節手術の手助けができるよう心がけております。
術後には術後の訪問や、医師や看護師・リハビリ等コメディカルスタッフと連携をとり、患者様のADL拡大に努めます。
②周術期センターとしての実践
周術期センターの中心部署となり、麻酔科医師を中心に痛みの緩和や全身状態の管理を行います。
疼痛管理では様々な神経ブロックを行い、術中から術後にかけて患者様が強い痛みやそれに伴う合併症に苦しまないように、術後疼痛管理チーム(GAPS)回診等を行い、治療に当たります。
③手術機器や衛生材料の管理
中央材料室では、院内の衛生材料を管理する他、手術機器・材料の確実な洗浄・滅菌を実施しております。
洗浄度確認試験でも高い評価を得ており、より安全性の高い手術用医療機器を提供します。
④高度医療を実践するための教育
手術医療の進歩により、高度な手術が増加し、麻酔・手術に使用する器械は複雑化しております。
安全で質の高い周術期医療を提供するため、私たち手術室スタッフは、専門に特化した知識や技術を提供できるよう、学会や院外研修の参加、また協力病院との情報交換等、日々自己研鑽をしています。
また手術室の医療は手術科目である整形外科の知識だけでは成り立ちません。
全身麻酔をするうえで、心臓、肺、消化器系、神経系と多岐に渡る知識の習得が求められます。
その他にも滅菌に対する考え方等も熟知が必要であり、当手術室ではそれらを習得するために、麻酔科医師や専門性が高い看護師を中心に教育に力を入れております。